サポート外だがしっかりONVIF対応
正面
2021年、ONVIF対応予定と発表されたことをきっかけに、とある小型低価格のネットワークカメラのクラウドファンディングを支援したが、結局、ONVIF対応は見送りが発表され、代替えで対応表明されたRTSPサポートも不完全となってしまった。
代わりに、リーズナブルで、ONVIF対応で、しかもパンチルト対応のネットワークカメラはないかと探していたところに登場したのが、今回紹介するTP-Linkの「Tapo C210」だ。
側面背面microSDカードはレンズを上に持ち上げて装着する
従来モデルの「Tapo C200」も存在するが、C210ではカメラ部分が強化され、3MPでの撮影に対応したほか、256GBのmicroSDカードにも対応するなど、若干の機能強化が図られている。実売価格もTapo C200の4148円に対して4445円と差はわずかなため、お買い得なモデルとなっている。
基本的にはスマートフォン向けの「Tapo」アプリで使用するネットワークカメラとなっており、簡単にセットアップできるだけでなく、映像の確認や録画、カメラのマイクとスピーカーを使った通話、映像検知による音と光による警告などが行える。
アプリで簡単にセットアップ通常はスマホアプリから利用する
さらに、Amazon Echo Show 5で映像を確認できたり、有料のクラウドサービスと組み合わせることで、クラウドレコーディングやAIを利用した人物検知や赤ちゃんの泣き声検知ができたりと、かなり多機能な製品になっている。
そして、個人的に最も重要なONVIFにも、同社のサポート外ながら対応しており、汎用性の高いことも特長となる。
ONVIFはOpen Network Video Interface Forumの略で、PCから利用したり、NASと連携させたりするためのネットワークカメラの標準規格。メーカーやモデルの違いを考慮することなく、ネットワークカメラの基本機能に対して、共通の方式でアクセスすることができる。
要するに、ONVIF対応であれば、汎用的なネットワークカメラとしてNASやアプリなどから制御できることになるわけだ。
Tapo C210は、ONVIFのプロファイルSに対応しており、映像のストリーミング以外に、PTZ制御などにも対応している。
前述したように、ONVIF経由でのサードパーティ製ソフトウェアからの利用は、同社のサポート外となっており、動作保証や問い合わせなどは不可能だが、こうした機能が搭載され、ユーザーに開放されているのは、非常にありがたいことだ。