犯人逮捕の決め手に? 夜間映像でも不審者特定 身長から人物割り出す技術開発

身長から人物を特定する技術を富士通が開発した

犯人逮捕の決め手に? 夜間映像でも不審者特定 身長から人物割り出す技術開発

 夜間の防犯カメラ映像でも不審者割り出し―。防犯カメラの映像が犯人逮捕の決め手となるケースが増える中、身長を推定して人物を特定できるカメラ位置推定技術を富士通が開発した。夜間など不鮮明な映像から人物を特定する作業は、これまで専門家が映像解析をしながら人手で行ってきたが、今回の技術は不変である人物の身長に着目。人工知能(AI)を活用して、長さの基準となるものが映っていなくても判別できるようにした。 富士通が目を付けたのは、人間の身長は不変だが、カメラ位置によって映り込む人物の大きさが変化する関係性だ。同社が持つAIによる行動分析技術で、認識した人物の骨格情報を活用し、映像の中で常に同じ身長になるようカメラの位置や設置角度を求める方法を生み出した。同じ時間帯に複数のカメラへ映っている場合など服装や照明が変化しても特定できるのが特徴だ。 開発者担当者は「一般的な防犯カメラで活用できるので、デパートでの迷子や不審者の検知など多くのシーンに適用できる」と期待している。

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