2017年はジェットエンジンが誕生して80周年です。その発明者としてイギリス人とドイツ人ふたりの名が挙げられるのは、当時これがあまりに時代の先を行き過ぎていたからでした。
「ジェットエンジン」の生みの親は…?
「飛行機の発明者は誰か?」 そう問われた場合、恐らく世界中ほとんどの人はウィルバー・ライトとオービル・ライトというふたりのアメリカ人の名を挙げることでしょう。いわゆるライト兄弟です。
では「ジェットエンジン」の発明者はどうでしょう。ライト兄弟の飛行機は、もはやほとんど見ることのできないピストンエンジンでプロペラを駆動する古いタイプの飛行機(レシプロ機)ですが、いまや日本の空を飛んでいるほとんどの飛行機はジェット機です。
これらは一部例外を除けば、「ターボファン」という種類のジェットエンジンを搭載しており、実はプロペラ機もヘリコプターもほとんどすべてが、ジェットの噴流を回転力に変えてプロペラやローターを駆動する「ターボプロップ」「ターボシャフト」を搭載します(これらジェットエンジンや、その亜種はすべてひっくるめて「ガスタービン」と呼ばれます)。
ともすれば、ジェットエンジンの発明者はライト兄弟に匹敵する偉業をなしたといっても過言ではありませんが、発明者たるイギリス人、フランク・ホイットルの名は、残念ながらまったくといっていいほど知られていません。
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