恐怖と隣り合わせの探索。先の展開が知りたくなりついついハマる内容に
今回プレイして感じたのは、“恐怖”という空気感が非常にうまく表現されていること。一歩でも屋敷の中に入ると、ダークネスに襲われるかも!? という恐怖感に支配されるため、プレイ中はドキドキというよりもゾワゾワしっぱなしだった。真っ暗で右も左もわからないお化け屋敷に放り出され、寒気を感じつついつ妖怪が襲ってくるのかとビクビクしながら出口を探して彷徨う……そういった怖さが全編を通して漂っているのだ。
実際、40年弱ほど雑誌「ムー」を愛読するオカルトホラー好きの筆者でも、プレイ中は何か物音がするたびに鳥肌を立てたり、画面のどこかが反応すれば周囲に誰もいないのに大きな独り言で気を紛らわすなど、非常に怖い思いをしながらコントローラーを操作していたほど。ただし、仕掛けられている謎やパズルに不条理なものはなく、どれもこれも事前の調査さえ行なえば必ず解けるようになっている。そのため、怖い思いをしながらもついつい屋敷内を何度も行き来してしまい、余計に恐怖感が募るというハメになった。
厳しいのは、全滅時のセーブデータ消去だろう。2度目以降は攻略手順がわかっているとは言え、またあのゾワゾワした恐怖感を感じながら屋敷の中を探索しなければならないのか……と思うと、なかなかに気が滅入ってしまう。それでも、気づけば脳内に地図を表示して「あれ? 気づけばあそこを調べていないな」や「そういえば、あのアイテムはあの場面で使えるのでは?」などと考えてしまうほど熱中した。ある意味、怖さよりも謎解きの面白さにハマったと言えるかもしれない。
QTEライクな操作があるため若干のアクション要素は含まれているが、ホラーは好きでもそういったゲームが不得手という人は難易度を下げれば問題なく楽しめるし、ミステリ好きの人も謎解きを堪能できるだろう。この暑い夏に是非一度プレイして欲しいタイトルだ。
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