いまどきフィルムは現像ついでにデータ化できる - Impress Watch

渡されるデータは、色補正されています。おそらくほぼ機械による自動補正だと思いますが、自分でスキャン/レタッチでするのとは方向が違ったり、再現が難しかったりして面白いものです。あまり考えずに撮ったはずの写真も、フィルムの色調が加味されるせいか、自分でもなにか意思を持って撮ったような気がしてくるのも不思議です。

写真家の福田健太郎さん。ニコン 28Ti。フィルムはKODAK ULTRAMAX400水田。BESSA-R・COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 MC。フィルムはKODAK ULTRAMAX400歩道から駐車場。LEICA M7・LEICA SUMMICRON 35mm F2。フィルムはKODAK ULTRAMAX400

カメラのキタムラでは、これ以上の解像度での取り込みや、リバーサルフィルムや中判の120フィルムなどは、別途料金がかかります。もちろん依頼してもいいのですが、筆者の場合より高解像度が欲しいときは、現像時にデータ化してもらったものを手掛かりに、フィルムスキャナーを使って自分で取り込んでいます。カラーネガは、パッと見ではどのコマに何が写っているのか分かりづらいのですが、データの方を拡大して見てセレクトできますし、色合いなどを決めるとき参考になります。すべてのコマを自分でデータ化するのは、ホコリの除去などを考えると正直手間ですし、ちょっとした用途としては十分ではないでしょうか。

いまどきフィルムは現像ついでにデータ化できる - Impress Watch

なお、データ化したらフィルムは要らないという人もいるようですが、それも記録ですし、大きく引き伸ばすなら自分でデジタル化してインクジェットプリンターなどで出力するよりも、ネガフィルムからプリントを依頼した方が画質面でも良好なので、残しておきたいものです。

データ化できるのは、カメラのキタムラに限った話ではなく、チェーン店ではパレットプラザ&55ステーションでもできますし、多くのDPE店で対応しています。近所のDPE店があるなら相談してみてもいいでしょう。また、ネットで依頼、フィルムを送ると現像しデータ化され、送られくるサービスをしているところもあります。より高解像度だったりモノクロ/リバーサルでも安価に提供しているところもあるようです。お店が現像機を維持し続けるための一番の方法は、フィルムを現像し続けることでもあります。それを支えるという大仰な話ではありませんが、使えるうちにフィルムを楽しまないのはちょっともったいないと思ってしまいます。

データ化することで、今の時代でも扱いやすくなります。フィルムカメラが手元にあるなら、再び使ってみてはいかがでしょう。