なにわ男子の長尾謙杜、主演俳優としての素顔は?【『HOMESTAY』瀬田なつき監督インタビュー前編】

瀬田なつき監督

なにわ男子の長尾謙杜、主演俳優としての素顔は?【『HOMESTAY』瀬田なつき監督インタビュー前編】

なにわ男子の長尾謙杜が主演を務める『HOMESTAY(ホームステイ)』がAmazon Prime Videoで世界同時独占配信されています。原作は過去にたびたび映像化された森絵都による小説『カラフル』。ある高校生、小林真の身体に乗り移った魂“シロ”が、真の家族との葛藤や淡い恋を通して人との繋がりや生きる意味を見出していく人間ドラマです。俳優・長尾謙杜の印象は?瀬田なつき監督に、完全独占インタビューです!瀬田なつき(せた・なつき)1979年生まれ、大阪府出身。初のメジャー長編映画は2011年映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』。その他の監督作に映画『ジオラマボーイ・パノラマガール』『PARKS パークス』、テレビドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)、Amazon Prime Videoオリジナルドラマ『東京アリス』。『HOMESTAY(ホームステイ)』●監督:瀬田なつき●原作:森絵都(『カラフル』文春文庫)●脚本:菅野友恵、大浦光太●出演:長尾謙杜、山田杏奈、八木莉可子、望月歩、眞島秀和、渋川清彦、阿川佐和子、篠井英介、渡辺大知、濱田岳、石田ひかり、佐々木蔵之介●2022年2月11日よりAmazon Prime Videoにて世界同時独占配信【Story】突然の死で魂となった「シロ」(長尾謙杜)はストレッチャーに載せられ、集中治療室で目覚める。「管理人」(濱田岳)に選ばれ、同じく死んだ高校生、小林真の身体に“ホームステイ”することに。もし正体がバレることなく、真の死んだ原因を100日以内で探せれば、転生のチャンスが与えられるらしい。シロは真として母親(石田ひかり)や父親(佐々木蔵之介)、兄(望月歩)と再会。幼なじみの藤枝晶(山田杏奈)や憧れの高坂美月先輩(八木莉可子)との時間を過ごす。でも真の死の真相はなかなか分からない……。

重すぎず、前向きなストーリー

長尾謙杜は映画初主演とは思えない!堂々とした佇まいで、安定していて、繊細な演技に惹き込まれる。(c)2021 Amazon Content Services LLC

――森絵都さんによる原作『カラフル』は繰り返し映像化されています。つくり手は、この物語のどこに惹かれるのでしょう?ご自身はどう思われますか?瀬田なつき監督(以下、瀬田)「思いを人に託すということ、生きることとは?と、さまざまな要素がファンタジーや青春モノの構造の中に描かれていきます。決して重すぎることなく、どこか前向きなカタチで。それで最終的に主人公がある真実を見つけるというところが、子どもから大人まで幅広く、思いを共有できるところなのかなと」――前半は、「真はどんな子だった?なぜ死んじゃったの?」という興味で惹きつけられ、軽快な学園ドラマのようなノリに乗せられるうち、とんでもないシリアスな人間ドラマの深みにハマってしまったような気になりました…。瀬田「それはうれしい、と言いますか(笑)。最初はコミカルな青春モノっぽいところから、どんどんとある真実へと近づいきます。そうして生きることの難しさが観る人にも伝わり、最終的にはシロという人の成長、映画の冒頭から100日の旅を通して見い出したものを、観て下さった方にも見つけていただけたらという気持ちがありました」――シロ役の長尾謙杜くんの、堂々たる主演っぷりに驚かされました。瀬田「あ…私は別に長尾くんではありませんが(笑)、ありがとうございます。うれしいです」――映画の真ん中にいるのが似合うというか、繊細だけどどっしりしているというか。どんなふうに導かれたのでしょう?瀬田「いやもう、準備、撮影、編集と、みんなで導いた感じです。長尾くんは映画の主演というのは初めてで。最初はどうつくっていこうか?という話をしました。大切なシーンは2つのカメラで撮ったり、なるべく現場で長尾くんのやりやすいように考えました。難しい役でしたが前向きに、いろいろ悩みながら演じてくれました」

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