ミラーレス一眼から移行する人も(Aさんが購入したコンデジ)
安価でシンプルなものから、高価なプロ仕様のものまで、幅広いラインナップがあるデジタルカメラ。しかしその種類の多さゆえ、せっかくだからと高性能なものを購入したはいいけど使いこなせない、“安いものでいいや”と思って購入したものの、性能に満足できなかった……といったケースも少なくない。特に知識が少ない初心者ともなれば、デジカメ選びで失敗することは多いようだ。せっかく買ったデジカメを持て余しているという人たちに、その実情を聞いた。
デジカメを大まかに分類すると、【一眼レフカメラ】【ミラーレス一眼レフカメラ】【コンパクトデジタルカメラ】の3種類となる。一眼レフカメラは、被写体やシチュエーションによってレンズを換えて撮影するカメラで、プロ仕様のものも多い。ミラーレス一眼レフカメラは、簡単に説明するなら、一眼レフカメラの小型・軽量版といったところで、構造は異なるが、やはりボディとレンズを組み合わせて使用する。価格や性能は様々だが、プロ仕様だけでなく、一般ユーザーが日常的に使用することも多い。コンパクトデジタルカメラ(通称「コンデジ」)は、基本的にレンズとボディが一体になっているものだ。こちらも価格や性能に幅はあるが、特に知識がなくても直感的に撮影できるものが多い。
コンデジで15万円は高いと思ったけど…
知識がない初心者であれば、比較的扱いやすいミラーレスかコンデジを選択する人が多いわけだが、そのなかでの選択はやはり難しい。都内のIT企業に勤務する会社員Aさん(40代男性)は、こう振り返る。
「初めてのデジカメ購入は、まだガラケーのカメラの性能が悪かった頃。3万円くらいのコンデジでした。その後、もうちょっと画質がいいものがほしいなと思って、ミラーレス一眼を購入したのが2012年頃だったと思います。旅行に行った時に風景を撮ったり、仕事用のSNSやブログ向けに写真を撮ったりすることが主な用途です。
ミラーレスを買った直後は、これをきっかけにカメラを学んでいき、使いこなせるようになったらプロ仕様の一眼レフを買おうかと思っていました。でも、レンズを追加で買おうと思ったら結構高いし、結局オートモードで撮影するばかり。それで不便を感じることもなくて、結局カメラを深く勉強することもありませんでした」(Aさん)