配送業者のため“空の道”を確保
急成長を遂げているドローンビジネスの中でも、特に注目を集めているのが「山間部の集落に新聞を運ぶ」といった、ドローンによる物流ビジネス。そしてドローンが通るための空の道を確保しているのが、(株)トルビズオンです。
ドローンによる物流ビジネス
私有地では上空最大300mまで“空中権”があるため、地権者の許可がないとドローンを飛ばせません。しかし、配送業者がその都度ルート上の地権者すべての許可を取るのはとても大変。
そこで、トルビズオンでは空中権の許可取りを代行しています。
空中権の許可取りを代行
手間のかかる許可取りを効率的に行うため、電力会社や鉄道会社などのインフラ事業者と連携。電線を引いたり線路を引いたり、インフラを作るために土地の地権者を1軒1軒まわったノウハウを持つ用地部門の人たちに、空を開拓する“スカイディベロッパー”として協力を仰いでいます。
“空の住所”で管理
トルビズオンは、“スカイドメイン”と呼ばれる空の住所のようなものをつけることで、空の道を管理しています。
空中権を持つ地権者は、専用サイトからスカイドメインを取得。これにより、どのルートでドローンを飛ばすと、誰にいくら通行料を払えばよいかが簡単にわかり、許可取りの手続きがスムーズに行えます。“今まで活用していなかった空間からお金が発生する”と、地権者からも好評です。
スカイドメイン
このスカイドメインが決め手となり、トルビズオンは“ドローンを長距離で飛ばしたい人がスゴく簡単に許可を取れる仕組み”でビジネスモデル特許を取得。
配送業者は、希望する空の道の利用料を払うだけで、色々なルートで簡単にドローンを飛ばすことができます。
色々なルートが選べる
トルビズオンは全国の空の道で飛行テストを重ねており、2026年までに全長約3万キロ、約1万本の空の道を作る予定(※2021年6月放送時点)だそう。
首相官邸にドローンが落下した事件のあと、規制が強化され自由にドローンを飛ばせなくなったことから生まれた、この新ビジネス。2022年から規制緩和によりドローンで貨物を輸送するビジネスが可能になり、その市場規模は2030年には約1.5兆円になる見込みです。トルビズオンは、売上げ目標150億円を掲げ、空の道作りを進めています。
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