助手を雇う理由
今、僕の事務所には近井と佐藤という2人の助手がいます。2人とも僕の助手として働いてくれていますが、一方でそれぞれに撮影仕事を任せる機会も最近は増えてきているので、既に2人の名前を既にご存知という方も多くおられるのではないかと思います。
2人が事務所に入ったのは、ともに2013年のことでした。近井が10月で、佐藤はその1カ月後となる11月に入所。実に8年もの歳月をともに行動したくさんの仕事をともにしてきていることになります。
近井の直近作「MINISUKA POLICE トーキョーパトロール」より。樋口光さん。佐藤の直近作「山形美少女図鑑」より。菅野美優さん(美少女図鑑AWARD2021ファイナリスト)。
今はカメラマンといっても1人で活動している人も多い時代ですから、助手を雇って仕事をこなしていく人は少なくなりました。というのも大きな貸しスタジオを別にして、そうでないところでは撮影当日にフリーの助手が来るようになるなど、撮影環境そのものの状況が変わってきたことも無関係ではないでしょう。カメラや照明機器も進化しましたから、誰かに露出を変えたりカメラの側で操作の手伝いなどをしてもらったり、といったことも不要になってきました。それ以外の関連機器であっても多くがリモート制御に対応するようになったことも一因となっているのかもしれません。
では「なぜ僕が助手を雇っているのか」ということなのですが、この連載でもお伝えしているように、僕の撮影では多くの手を必要としているからです。病気をしてファインダーを覗かないスタイルになったことや、その関係で背面モニターで撮るためのハレ切りをしてもらう手が必要ということもあります。もちろん助手が必要な理由は僕だけのことではありませんが、人手があるからこそ実現できる仕上がりというのは確実にあります。僕はとにかく忙しいのが好きで、助手を必要としている背景にはそうした様々な理由が存在しているのです。
近井の直近作「MINISUKA POLICE トーキョーパトロール」より。涼原あす菜さん。