ドローンの規制や活用法の現状と歴史を鈴木真二教授が解説 - ログミーBiz

デジタルハリウッド大学がドローンに取り組む理由

高橋伸太郎氏(以下、高橋):デジタルハリウッド大学ではちょうど昨年ごろからドローンの有効活用に関する研究プロジェクトを始めようという話がありました。その時に今後のドローンの可能性であるとか、未来に関する話を中心にしていたんですけれど、1つ懸念点としてあったのは、ドローンを使って何か大規模な事故であるとか、事件が起きてしまったときに、ドローンに対する非常にネガティブな論調が強くなることが起きるのではないか、ということでした。

その前にできるだけ安全教育の取り組みであるとか、有事形成を取得する機関がいるんじゃないかとか、問題意識を持って取り組んできました。

そして残念なことに今年の4月に首相官邸の事件が起きて以降、世論のほうでドローンに対してネガティブな論調があることや、規制を求める声は強くなっています。もちろん安全運行のためにはルールを作っていくことが大事です。

その一方で教育機関として重要だと認識しているのがポジティブな事例を作っていくこと。言い換えるとドローンの安全運行に関してしっかり人材育成をしていくこととか、企業との連携などを深めていくことが重要ではないのかと意識しています。

ドローンの規制や活用法の現状と歴史を鈴木真二教授が解説 - ログミーBiz

そしてデジタルハリウッド大学では今年の5月から、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)に公共会員として入会登録させていただきました。そして今年の秋から、ドローンに関する専門的なスクールを始めていく予定です。

今日のシンポジウムにおきましては最初に鈴木先生から基調講演、続いてデジタルハリウッド大学杉山学長からデジタルハリウッド大学におけるドローン教育の取り組み、そして民間分野における事例についてのオリエンテーション、最後に会場を交えた質疑応答パネルディスカッションというので進めていきたいと思います。それでは今日これから90分間よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

高橋:最初に基調講演のスピーカーとして鈴木先生のご紹介をしたいと思います。では鈴木先生壇上にお願いいたします。鈴木先生は東京大学の教授で授業においては無人機を、日本の無人航空機産業においては中心的な役割をずっと果たして来てこられた方です。

今日は無人航空機産業の未来像、航空産業的な未来に関するお話を中心に基調講演をお願いしたいと考えております。それではマイクをお渡しします。