最も深い海を知る者 世界の海の中で最も深いマリアナ海溝の「チャレンジャー海淵(かいえん)」の深さは1万920mにも及び、人類史上、8人が潜水艇で到達しています(2020年12月現在)。女性で初めてチャレンジャー海淵に到達した元宇宙飛行士のキャサリン・サリバン氏によれば、“潜水艇にはジャンボジェット機291機分の水圧がかかる”という危険な場所です。この挑戦の途中、水深7,000mで「ユムシの仲間」、水深8,000mで「シンカイクサウオ」などの生き物が発見されています。 (出典元:https://kathysullivanastronaut.blogspot.com/) |
過酷な環境での調査が難しかった深海において、人々は“探査機”と呼ばれる水中ロボットを開発し、資源開発を進めています。水中ドローンとは水中を自由に移動し、潜水・潜航しながら調査などができる小型無人機です。操縦者は船上や陸上から遠隔操作による機体の操縦を行い、リアルタイムで撮影映像の確認やロボットアームで鉱物や生き物の採集調査ができます。サンシャイン水族館では小型で遠隔の操作性に優れた無人探査機「Dive Unit 300」を活用しています。
水中ドローン「Dive Unit 300」横幅410mm 高さ375mm 奥行639.5mm 水深300mまで対応。水中で約4時間活動ができる。
水中ドローンは、海へ投入したあと、船上でコントローラを使い、水中ドローンのカメラが映し出す映像を見ながら遠隔操作します。映像を通して生き物や水中の環境を観察し、どんな生き物が生息しているか、水深何メートルがどれくらいの水温なのか、またプラスチックゴミをはじめとする海洋問題の現状について調査を行います。水族館スタッフにとっては、自分たちで調査し得る一つ一つが貴重な情報であり、日々様々な視点で海中調査を進めています。水中ドローンで撮影した画像
水中ドローンで撮影した映像:https://youtu.be/kP1a0uwiGkw
ワクワク感がたまりません!(サンシャイン水族館 水中ドローン担当スタッフ談) 水深200mといえどまだまだ知られていないことばかりですので、調査の際は新たな発見を期待するためか非常にワクワクします。深海生物の本来の姿を観察できるのはこの調査ならではです。ただ、調査の中で海底に沈んだプラスチックゴミを見つけることがあり、私たち人間の出したプラスチックゴミが深海まで及んでいることを実感させられます。調査結果より水深における水温が判明し、深海生物輸送・展示に反映することができました。今後も展示や採集に活かせるように環境・水温データを収集していきます。 |
サンシャイン水族館に行けば会える、ユニークな特徴をもつ深海生物についてご紹介します。
ゾウギンザメ
ゾウギンザメの卵
サンシャイン水族館で日本初の孵化に成功!サンシャイン水族館では、ゾウギンザメの飼育展示を2019年3月に開始。2020年1月には、日本初の孵化を確認しました。その後、幼魚への餌づけにも成功して、2020年6月から一般公開をしました。研究が浅く、謎が多い生き物のため、卵や幼魚の飼育に関する情報が少ない中でうれしい出来事です。ゾウギンザメ 生息域:オーストラリア南部・ニュージーランド 生息水深:200m付近ゾウの鼻のような特徴的な口先で、生き物が発する微弱な電流を感知しエサとなる生き物を見つけています。ワシントン大学の研究によると、約4億年前から姿を変えておらず「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスよりも、ゾウギンザメの進化速度のほうが遅いことが判明!
ヒメカンテンナマコ (1月14日より展示予定)生息域:太平洋生息水深:110~700m寒天質でやわらかく、刺激を受けると体が青白く発光します。
出会えたらラッキー!レア深海生物メンダコ生息域:太平洋生息水深:200m~600m耳のような鰭(ひれ)をパタパタと動かします。移動するときはふわふわと泳ぐこともあります。
~「ゾクゾク深海生物2022」開催!!~深海生物に焦点を当てたイベント「ゾクゾク深海生物2022」を2022年1月14日(金)~3月6日(日)の期間に開催します。常設の展示では見られない、この期間限定の深海生物たちに出会えます!過酷な環境下で生きる深海生物のユニークな特徴と、どのような役割があるのかなどの解説を、生体や標本、模型展示を通してお楽しみいただけます。リリースはこちらよりご覧いただけます。https://bit.ly/31nM2lnイベント名:ゾクゾク深海生物2022開催期間:2022年1月14日(金)~3月6日(日)料金:サンシャイン水族館入場料でお楽しみいただけます。 ※バックヤードツアー、深海トークは有料URL:https://sunshinecity.jp/file/aquarium/zokuzoku_deep_sea/
※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→https://prtimes.jp/a/?f=d20364-20220107-096c3885355251e7fb62bf08c253090e.pdf
いきものディスカバリー通信 次号もお楽しみに!※画像はイメージです。 ※金額はすべて税込です。※状況により、内容・スケジュールが変更になる場合がございます。※サンシャイン水族館ではお客様に安心してご来館いただくため、新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めております。ご来館の際には、ご理解とご協力をお願いいたします。詳しくはサンシャイン水族館ウェブサイトをご確認ください。https://sunshinecity.jp/aquarium/news/entry-14803.htmlーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー■サンシャイン水族館 概要所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上営業時間:10:00~18:00 (秋冬)、9:30~21:00(春夏)※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり入場料:大人(高校生以上)2,400円、こども(小・中学生)1,200円、幼児(4才以上)700円問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466 https://sunshinecity.jpーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー