イヤホンは案外壊れやすいもの。強く引っ張れば断線するし、ノズル部分にホコリが溜まって取れなくなることも。丁寧に扱えば長もちしますが、消耗品としての側面があることも事実です。壊れてしまったイヤホンは、修理の見込みが立たなければゴミとして処分することになります。ゴミを受け入れる自治体にもよりますが、大きさからすると可燃ゴミとして判断してよさそう。しかし、あのイヤホンは可燃ゴミとして扱われるべきではありません。そう、「ワイヤレスイヤホン」です。
そのまま捨てると、発火トラブルの原因になる可能性がありますワイヤレスイヤホンの動力源は、その多くがリチウムイオン電池。そこに蓄えた電力でBluetoothチップや振動板などの部品を作動させている、通信機器でありエレクトロニクス製品です。リチウムイオン電池を内蔵しているということは、ゴミ処分場・リサイクル工場での発火トラブルの原因になりうることを意味します。解砕機や破袋機の刃に押しつぶされショートすることにより発火、周囲のプラスチックゴミなどに引火する可能性があります。小さいながらも立派な炎上案件なのです。不要になったリチウムイオン電池は、ホームセンターや家電量販店などに設置されている「小型充電式電池回収ボックス」で回収してもらえますが、リチウムイオン電池を内蔵する家電製品は回収ルートが異なります。2013年施行の小型家電リサイクル法に従うこととされ、各地方自治体が設置する「小型家電回収ボックス」に入れるべきものです。ただし、一部の家電販売店でも引取サービスを実施しているため、不要になったときは相談してみるといいでしょう。