マウスやキーボード、ヘッドセットなど、さまざまな周辺機器を発売しているロジクールから、驚きのワイヤレスヘッドセットが2021年11月18日に発売される。商品名は『ロジクール G435 ワイヤレス ゲーミング ヘッドセット』(以下、G435)。“G”の名を冠していることからわかるとおり、ゲーミングブランド“ロジクールG”の製品だ。
広告いったい何がびっくりなのか。簡単に列挙すると、
のである。
まずは本体の重量。BluetoothとLIGHTSPEED(※)のワイヤレスヘッドセットにも関わらず、本体の重さはわずか165g! 165gと言われてもピンと来ないかもしれない。どれくらい軽いかと言うと、inゼリーよりも軽い! 缶コーヒーのショート缶よりも軽い!!
※LIGHTSPEED:ロジクールの無線技術。
参考までに、ロジクールの既存モデルと比べてみよう。7月29日に発売した有線ヘッドセット『G335』は240g、以前より超軽量をうたっていた無線ヘッドセット『G733』は278gだ。一般的に、無線ヘッドセットにはバッテリーが搭載されているので重くなりがち。それなのに、新モデル『G435』は165g。驚くしかない。
実際に装着してみると、頭上に何も乗ってない……とまでは言わないが、ちょっと重めの帽子をかぶっているくらいの重量。長時間つけても首が痛くなったり肩こりになる心配は皆無だと確信できるレベルで軽い!!
こんなに軽い製品なのに、価格は9350円[税込]。これだけでもかなり魅力的なヘッドセットと言える。
『G435』の購入はこちら (Amazon.co.jp)筆者は性格が悪いので、「これだけ軽くて安いってことは、超小型のバッテリーしか積んでなくて連続使用時間が犠牲になっているのでは……」と疑った。しかし調べてみると、BluetoothでもLIGHTSPEEDでも連続使用時間は18時間。いったいどうなってるんだ!? 借用機を使いながらアレコレ考えてもラチが明かないので、Zoomを使って担当者に話を伺った。
担当者によると、軽量化の秘訣は樹脂製の素材と電力効率の再設計。軽さを追求するために、徹底的な低消費電力を目指して開発されたそうだ。一方、軽量化に貢献した樹脂製のボディーは、高級感があるとは言い難い。
しかし、柔らかな感触とすべすべした手触りは個人的に大好きな素材。ゴリゴリのゲーミングデバイスが苦手な筆者としては、いい意味でおもちゃっぽくてかわいい『G435』の方が好きだ。何よりも、ガワはプラスチックなのに中身が最新テクノロジーの塊というアンバランスさがソソる。『G435』は“能ある鷹は爪を隠す”ということわざが似合うヘッドセットなのだ。
そして、ヘッドセットとして最重要な音質も抜かりない。上位機種と同じ40mmオーディオドライバーを搭載し、Discord認証取得済み。ほかにもDolby Atmos、PS5 Tempest 3Dオーディオなどの立体音響に対応。これらは従来のロジクールGブランドのヘッドセットと同じなので、安心して使える。
ヘッドセットは会話に使うデバイスなので、音を聞くだけでなくマイクも重要。しかし『G435』はどこを見てもマイクブームらしきモノがない。あるのは小さな穴がふたつだけ。試作機だからマイクブームは開発中なのか? しかし、そうではなかった。
じつは、この小さな穴がマイクブームの代わりだったのだ。中にひとつずつ同じマイクが内蔵されており、これらを使ってユーザーの声を集音しているのだという。マイクは口元からかなり離れた位置にあるので本当に音が拾えるのか心配だったが、先程からずっとZoomで説明をしてくれている担当者が『G435』を使っていて、その声は明瞭に聞き取れている。まったく心配することはなかった。
それどころか、『G435』のマイクは話者の声だけをピックアップして相手に届ける新技術が使われているそうだ。いままでこの手のヘッドセットは“ノイズキャンセリング機能”で周囲の音をかき消していたが、『G435』は逆のアプローチで開発されている。
ノイズキャンセリング機能の場合は、周囲のすべての音を集音し、声以外の音を消す技術。しかし『G435』は口元付近の音だけを拾っている。説明が少々ややこしくなるが、異なる位置にあるふたつのマイクから録った同じ音の位相を計算し、口元の音だけを収録するようになっている。
この技術のすばらしさを説明するために、担当者は説明中ずっと部屋に音楽を流していたそうだ。筆者と担当編集者は20分くらい彼の説明を聞いていたのだが、まさか後ろで音楽が流れていたとは思いもしなかった。しかも、それなりの爆音で。
担当者が「やはり気づきませんでしたか?(笑) しばらく黙りますので、耳を澄まして聞いてください」と言われ、初めて彼の部屋で鳴っている音楽を何となく認識できたくらいだ。ロジクール側の狙い通りの反応をしてしまい、少し悔しかった。
ほかにも従来のゲーミングデバイスと異なる点がある。ポップなカラーリングだ。世の中の多くのゲーミングデバイスは“黒”と相場が決まっているが、『G435』はオフホワイト&ライラック、ブルー&ラズベリー、ブラック&ネオンイエローの3種類を展開する。これにはロジクールの市場調査と思惑が影響しているとのこと。
『G435』のターゲットは従来のゲーマーのみならず、一般層にも訴求する商品。同社の調査によると、ここ5~6年でゲームカルチャーは世界的に大きく変化してきており、ライト層がとても増えているそうだ。そんな彼・彼女たちに向けた商品が『G435』というワケ。
筆者の偏見かもしれないが、ちょっとした息抜きやホビーでゲームをプレイするライト層が、ゴツゴツしたゲーミングデバイスを好むとは考えにくい。仮に外出時に使う場合、マイクブームが何かに引っかかってしまうかもしれない。
そこで誕生したのが『G435』。外出時に装着しても疲れない重量で、邪魔なマイクブームもついてない。おまけにカラーもポップ。ゲームプレイ時だけでなく、YouTube視聴にもLINE通話にも使える、オールマイティーなヘッドセットだ。
『G435』のターゲットは青年だけではないのもおもしろい。小さなお子様にも使ってもらえるように、バンドの調整幅がとても広く作られている。
具体的には、一般的なサイズで言うところの“XS~M”まで対応しているようだ。しかし、ゲーマー人口のメインである10代後半以上の大人が装着しても、側圧が強すぎることはないのでご心配なく!
さらに児童用の設定で関心したのが音量制限機能。子供の鼓膜を傷つけるわけにはいかないので、設定を行うとボリュームが85db以上にならない。この85dbの音量は、WHO(世界保健機関)が制定する鼓膜へのダメージがない音量。この設定にしておけば、いくらゲーム機のボリュームがマックスになっていても、ヘッドセットからは大音量が流れない。子供でも安全に使えるヘッドセットだ。
『G435』の魅力を駆け足で紹介してきたが、やはり実際に手に取って試してほしい。いくら文書で「軽い! 軽い!」と連呼しても伝わりにくいのがライターとしては歯がゆい!! マジで実際に手にとったら「軽すぎる!」と思うはず。
手っ取り早く体感したい人は、本稿冒頭に書いた缶コーヒーかinゼリーを頭に乗せてみてほしい。『G435』はもっと軽いですよ!
以下、リリースを引用
子どもも使えるフィット感と85dB音量制限機能付き
ゲーミングデバイス市場における世界のリーディングカンパニーLogitech Internationalの日本法人、株式会社ロジクール(本社︓東京都港区、代表取締役社⻑︓笠原 健司)は、ゲーミングブランド「ロジクールG」より無線型ヘッドセット「ロジクール G435 ワイヤレス ゲーミング ヘッドセット(以下「G435」)」を2021年11月18日(木)に全国の家電量販店とオンラインストアで発売します。価格はオープン価格で、ロジクールオンラインストア価格は9,350円(税込)です。
「G435」は若年層も使えるよう、本体重量165gと「ロジクールG」ゲーミングヘッドセットにおける最軽量を更新し、⻑時間の着用においても高い快適性を提供します。新しいマイクテクノロジーを採用し、コミュニケーションにもスタイルにも妥協のない、そして頭の小さいお子さまの使用にも配慮した新しい形のゲーミングヘッドセットです。さらに2.4GHzまたはBluetooth®による接続に対応し複数のプラットフォームにおいても途切れることのないゲームプレイを実現しました。
また「G435」はロジクール史上、最もサステナブルな環境に配慮したゲーミングヘッドセットです。重量比最低22%の再生プラスチックを使用した、二酸化炭素の排出量が実質ゼロのカーボンニュートラルな製品です。パッケージにはFSC(R)認証を取得した紙を採用しました。
■最軽量を更新、より快適な着け心地「G435」の本体重量は「ロジクールG」のヘッドセットで最も軽い165gと、一日中快適に使える重さです。イヤーカップの通気性が優れているので蒸れにくく、形状記憶フォームを用いたイヤーパッドは快適性を高めながら、音を適度に吸収し聞き取りやすくする、密閉型のヘッドセットです。
■2つのワイヤレス接続方式、最大18時間使用独自ワイヤレス技術LIGHTSPEEDとBluetooth(R)の2つに対応しています。PCやMac、PlayStation(R)で使用する時はLIGHTSPEEDで接続します。Bluetooth(R)で接続すればモバイルデバイスでのゲームプレイや音楽鑑賞、通話が可能です。どちらの接続方法を選んでも連続使用時間は約18時間なので、一日中の使用にも耐えうるバッテリー持ちです。
■マイク内蔵によるブームマイクレスのデザイン2個のマイクから構成されるデュアルビームフォーミングマイクを内蔵し、口元のマイクブームを物理的に取り払いながら周囲の雑音を低減し、自分の声をより明瞭に相手に届けることが可能です。
■立体音響によるオーディオ体験40mmオーディオドライバーを搭載し、豊かで没入感溢れるサウンドを実現しています。 クリアにボイスチャットでき、ゲーマーに人気のチャットツール「Discord」の認証を取得しているほか、Dolby Atmos、Tempest 3D Audio、Windows Sonicといった立体音響テクノロジーにも対応しています。
■最大音量を制限左のイヤーカップ背面にある、ボリュームダウンとミュートボタンを⻑押しすれば、⻑時間の使用による鼓膜のダメージを防ぐための設定をオンにし、最大音量を85dBに 制限することができます 。この最大音量設定は、ミュートボタンとボリュームアップの⻑押しすることにより設定/解除が可能です。なお、解除時の最大音量は100dBです。
■サステナブルなゲーミングヘッドセット製品とパッケージのカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)がゼロになっていることを示すCarbonNeutral(R)認証を取得しています。さらに、ヘッドセットのプラスチック部品に重量比最低22%の再生プラスチックを使用し、パッケージには森林保全制度のFSC(R)認証を取得した紙を用いています。また使用する資源を削減するため、クイックスタートガイドを内箱の内側に記載し、ボタン操作の詳細な説明書はウェブサイトから閲覧・ダウンロード可能になっています。※G435サポートサイト: →こちら
「ロジクールG」ブランドアンバサダー/ゲームキャスター 岸大河氏
「G435」のファーストインプレッションは「軽っ︕」でした。ブームマイクがなく、スッキリとした見た目も気に入っています。
「G435」を使ってPCで音楽を聴いたり、スマートフォンでゲームをプレイしたりしましたが、昔の「ロジクールG」製品を彷彿とさせるようなスッキリとした低音で、音質のバランスも良かったです。
このところYouTubeやTwitchなどでゲーム配信を楽しむ方が増えていますが、「G435」のカラーバリエーションは男女問わずに使えて、顔出し配信で映えると思います。子どもにもフィットするということで、試しに自分の娘に「G435」をつけてみたら…なんと子どもの顔にも馴染むサイズとデザインでした。
ワイヤレスヘッドセットで1万円未満、しかもモバイルゲームにも使えるBluetooth(R)接続対応で、初めてのゲーミングヘッドセットにも良いと思います。3色とも家電量販店でも購入できるので、多くの方に手に取っていただきたいです。
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