パナソニックは、クリエイターの創造性に応える表現力を実現したミラーレス一眼カメラ LUMIX「DC-GH6」を3月25日より発売する。価格はオープン。
「DC-GH6」は、新開発の有効画素数 2521万画素 Live MOSセンサーを搭載。高い解像性能を引き出すローパスフィルターレス設計で、被写体の細部まで精緻に描写。
従来機(DC-GH5)に比べて、ピクセル数を約20%以上アップして高画素化しながらも、飽和性能を向上させ、なめらかで階調豊かな写真・映像撮影を実現。
ISO感度もISO100から設定可能となり、より実用的な感度領域で撮影できる。動画撮影においては、高画素・高解像な5.7K 60p記録に対応。
高速読み出し性能を活かし、ローリングシャッター歪み現象を抑制する。また4K 120p記録、FHD 240p記録のハイフレームレート撮影やFHDで最大300 fpsのVFR撮影など、ハイスピード撮影機能を大幅に強化した。
「DC-GH6」は、LUMIXのマイクロフォーサーズ機として初めてV-Log/V-Gamutを搭載。Log撮影において、暗部からハイライト部分まできめ細かに描写する広いダイナミックレンジと豊かな階調、広色域で美しい映像表現を可能にする。
V-Log撮影時は、LUT適用後の映像をファインダーやモニターに表示する「V-Logビューアシスト」を搭載しており、仕上がり時のルックを確認することができる。
V-Logに対応したデジタル一眼カメラLUMIX Sシリーズをはじめ、同社製デジタルシネマカメラVARICAMシリーズやV-Log Lに対応したデジタル一眼カメラLUMIX Gシリーズで記録した動画と組み合わせたい場合も、ポストプロダクションにおいて一貫した絵作りの映像で編集を行なうことができる。
また、イメージセンサーから出力される、「低ISO回路」から生成する飽和優先の画像と、「高ISO回路」から生成する低ノイズ優先の画像の2つを1画素ごとに光量に応じた合成比で合成することで、低ノイズと高飽和の特性を持った階調豊かでなめらかなHDR映像を実現するダイナミックレンジブーストを搭載。
V-Log撮影時にダイナミックレンジブースト機能をオンにすると、LUMIXのマイクロフォーサーズ機として最大となる13+ストップのダイナミックレンジを実現。
画素ピッチの小さい高画素なマイクロフォーサーズ機でありながら、屋内の間接光と屋外の太陽光が映り込む明暗差の大きなシーンなどでも、白トビや黒つぶれを抑えた階調の広い映像を記録できる。
「DC-GH6」は、処理能力が約2倍に向上した新世代のヴィーナスエンジンを採用。25.2M Live MOSセンサーから出力される高画素の映像データを高速演算処理し、S/Nの向上も実現。
AF性能においても、演算処理の高速化とAFアルゴリズムの改善により、被写体の検出性能が従来比約3倍と大幅に向上し、高精度なAFを実現。
動画の演算処理性能も高く、高解像な5.7K 60p記録やハイフレームレートの4K 120p記録などのハイクオリティな動画を高速に処理する。
処理性能の向上により、LUMIXとして初めて低圧縮で高画質・高ビットレートな動画コーデック「Apple ProRes 422 HQ」の内部記録も実現した。
「DC-GH6」は、高解像性能の新開発25.2M Live MOSセンサーにより、5.7Kからオーバーサンプリングした高い解像感のCinema4Kや4Kの動画記録が可能だ。
高い解像感のCinema4K(4096×2160)動画記録が可能で、外部レコーダーを使用せずに60p 4:2:2 10 bitの動画をカメラ本体で時間無制限記録できるので、機動性とクオリティが求められる制作現場においても、高画質な動画記録と長時間撮影を両立し、効率的な取り回しを実現。
4Kを超える高解像な5.7K 60p 10 bit記録や5.8K 30pアナモフィック記録、映像制作で多く活用されているCinema4K 60p 10 bit記録、4K 60p 10 bit記録など多様な映像制作の用途、効率的なポストプロダクションへのニーズに応えるための幅広い動画記録フォーマットを搭載。動画記録形式においても、プロの現場で使用される編集耐性に強いMOVや汎用性が高く手軽なMP4で動画記録できる。
画像:動画記録フォーマット(抜粋)MOVシステム周波数:59.94Hz(NTSC)
また、映像業界標準でプロ仕様のコーデック「ProRes 422 HQ/ProRes 422」を、CFexpressカードを使用して内部記録することが可能。
高品質・低圧縮で、高度なグレーディングやレンダリングに適したノンリニア編集用の中間コーデックProRes動画を内部記録することで、撮影機材だけでなく、撮影からポストプロダクションまでの制作ワークフローを効率化することができる。
カメラボディに搭載のボディ内手ブレ補正(B.I.S.)は、シャッター速度7.5段分の補正性能を実現した。レンズ内手ブレ補正(O.I.S.)と連動して制御する「Dual I.S. 2」により、中望遠から望遠域の撮影時においてもシャッター速度7.5段分の補正を確保し、手持ち撮影を強力にサポート。
また最新の動画用アルゴリズムの採用により、パンやチルトなどの動きと手ブレを高精度に判別し、自然で高品位な映像撮影が可能。
AFエリアは、従来機(DC-GH5)の225点から315点へ拡張。カバーエリアも大幅に広がり、動体へのフォーカス精度も向上し、柔軟なピント合わせが可能になる。
また、新世代エンジンと自動認識アルゴリズムの進化によりAF処理が高速化、人体へのAF速度・追従性能が大幅に向上した。
「顔・瞳認識」に加え、後ろ向きの人物の頭部をとらえる「頭部認識」、遠く小さな被写体全体をとらえる「人体認識」の精度も上がり、さらに画角による撮影意図をカメラが自動判別して、背景抜けを抑えながらフォーカスし続ける。
AFモードと自動認識を組み合わせた設定では、特定エリアに自動認識を適用できるので意図通りのAFを実現。また、新たに「フォーカスリミッター」を搭載し、任意でAFの動作範囲を制限することでAFの合焦スピードが上がり、背景抜けや手前の障害物にピントが合うミスショットも抑制できる。
関連情報:https://panasonic.jp/dc/products/g_series/gh6/spec.html
構成/DIME編集部