レーシングドライバーでも“曲がっちゃう”クルマとは!?
デカすぎるクルマはいろいろと狭い日本では走らせるの一苦労待ったなし。買ってから駐車場に入らないことが発覚するという最悪な実例も...。
男性に負けず劣らず「クルマが好き」という女性もいて、街なかを颯爽と走り去っていく姿を見かけると、つい目で追ってしまうくらい素敵ですよね。ただ移動のアシとして実用性だけでクルマを選ぶのではなく、運命の出逢いやひと目惚れをした愛車に、少々不便でも運転が難しくても、健気に乗り続けている女性もいるものです。【写真】初代CLSのフロントスタイリング ただやはり、どうしても身長が小さかったり体型が細かったり、それに応じて手足の長さが足りなかったり、力が弱かったりするという女性ならではのハンデはどうにもなりません。自動車メーカーとしては、小柄で非力な人でも安心して快適に運転できるように、さまざまな配慮や装備でカバーしてくれていますが、なかには、「いくら好きでもこればっかりは女子には運転が難しいかな」と諦めざるを得ないクルマも。絶対ムリとはいえませんし、克服してちゃんと運転している女性もいますが、今回はハードルが高いクルマをご紹介したいと思います。 1台目は、某著名な女性レーシングドライバーをもってしても、車庫入れがどうしても曲がってしまってイヤだと言わしめた、メルセデス・ベンツCLS(初代)。私自身を含め、数名の女性にも実際にトライしてもらったのですが、不思議なことに誰ひとりとして、真っ直ぐに駐車枠に車庫入れできた人はいませんでした。これは偶然でしょうか、それとも……。 考えられる要因は、4ドアクーペという新しいジャンルを一躍メジャーにした、ふくらみとくびれの抑揚が大きく美しい、そのスタイリング。一般的に、直線基調のボディのほうが、バックで車庫入れをする際などに平衡感覚が掴みやすい傾向がありますので、おそらくCLSのミロのヴィーナスばりの美しいボディラインが、運転する女性の平衡感覚を思いっきり狂わせていたのでしょう。しかしそのほかの場面では、うっとりするような加速フィールといい、乗り心地の良さといい、感動的なクルマでした。 2台目は、まるで道路を走るクジラのような雄大な雰囲気と、アメリカンラグジュアリーの象徴のような内外装が女性の心にも響く、リンカーン・ナビゲーター。2015年に大幅改良されたモデルを最後に、日本での正式販売は途絶えてしまいましたが、今見てもほかにはないキャラクターに惹かれる人も多いと思います。 が、やはり全長5290mm、全幅2010mmというランクルよりもはるかにデカいボディなので、小柄な女性が座るとまるで子供が運転席に座っているような感覚。全高が1980mmあるので着座位置も高いですが、ボンネットが長いので前方の視界を完璧に確保するのはかなり難易度が高いです。360度カメラなどが付いていれば、心強いことでしょう。
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