海外のiPhoneはシャッター音が消せるって本当ですか? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「海外のiPhoneはシャッター音が消せるって本当ですか?」という質問に答えます。

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海外のiPhoneはシャッター音が消せるって本当ですか? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

本当です。むしろ、日本で販売されているシャッター音を消すことができないiPhoneが例外的な存在です。アメリカなど日本以外の国/地域で販売されているiPhoneは、側面のボタンをサイレントモードに設定しておけば、カメラでシャッターを切るときの音が出なくなります。

日本で販売されているiPhoneがシャッター音を消せない理由は、公式にはコメントされていませんが、迷惑行為防止を目的にしていると考えられます。ある程度の音量でシャッター音が聞こえれば、写真を撮ったことが周囲にわかるため、いわゆる"隠し撮り行為"の予防につながります。スマートフォンが普及する以前から、日本のカメラ付き携帯電話は自主ルールとしてシャッター音が消せない仕様で流通しており、その経緯を踏まえた措置だといえるでしょう。

法律や政令など明文化された形での"シャッター音規制"は確認できませんが、携帯電話を監督する総務省の文書「ユビキタスネット社会の影の部分への対応策一覧)」には、撮影ルールとして「シャッター音を消したり小さくしたり出来ない構造」が携帯電話各社の自主規制により採用されている旨記載があります。

なお、スリープボタンとホームボタンの同時押しで画面全体を画像化する「スクリーンショット」も、シャッター音なしには撮ることができません。カメラアプリの起動中に写真ではなくスクリーンショットとして画面を保存することを妨げる目的と推測されますが、実際のところは不明です。携帯電話ではないiPadやiPod touchも同じ仕様ですから、前述した業界挙げての自主規制というよりは、日本でシャッター音は必須とAppleが独自に判断したと考えてよさそうです。

日本以外の国/地域では、サイレントモードにするとシャッター音も聞こえなくなります