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新宿の巨大3D猫映像ビジョン。左が標準カメラアプリ、右がサードパーティーのカメラアプリで設定を変えて撮ったものの中央部分比較。これだけ違う
iPhoneでLEDを使った電光掲示板(デジタルサイネージと言った方がいいのか?)を撮ったとき、うまくいかないことありません? よくあるよね。【画像】3D猫がキレイに撮れた写真 例えばこれ。駅のホームから富士山がきれいに見えたので、入線してくる車両のバックにいれようとじっと待って撮った写真。 でも車両の行先表示がちゃんと写っていない。これではなんか写真として中途半端だ。 ではもう1枚。たまたま新型車両に乗ったので何げなく撮った1枚。こっちはちゃんと行先表示のLEDパネルがきれいに撮れている。 この2枚は何が違うのか。簡単にいえばシャッタースピードだ。 1枚目は1/560秒。2枚目は1/60秒。なぜそんなに違うのかといえば、1枚目は昼間の写真ですごく明るいので、イメージセンサーに当たる光の量を適正に抑えるためにシャッタースピードが速くなり(光の当たる時間が短い)、2枚目は建物の中でちょっと暗いのでシャッタースピードがちょっと遅かったのである。
サードパーティーカメラアプリの出番だ
この手の電光掲示板は人間の眼には常に光っているように見えるけど、実は順次書き換えられている。書き換えの速度に比べてシャッタースピードが速すぎると、「何も点灯していない」瞬間が混じってしまうのだ。 例えばこれ。「久しぶりに新幹線乗るわー」ってな調子でSNSにあげようと思って撮ったカット。これじゃあ行き先も何も分からない。シャッタースピードは1/530秒だった。 で、慌てて撮り直した。とはいえ、iPhoneの標準カメラアプリはシャッタースピードの調節なんてできないので、サードパーティー製のカメラアプリを使う。まあどれを使ってもいいのだけど、ここでは「Camera+ 2」だ。マニュアルモードにしてシャッタースピードを1/60秒に落としたのである。 そうするときれいに撮れる。その分背景が真っ白になるけど、この場合、そこは問題ではないからいいのだ。 だいたい、1/60秒まで落とすとまず問題ないけど、最新のディスプレイだと1/250秒でもきれいに撮れるものもあるので、その辺は臨機応変に。 なぜこんな話を始めたのかというと、きっかけは新宿駅東口に現れた「新宿猫」をうまく撮れないというツイートを見たから。新宿猫というのは、ビルに据え付けられた街頭ビジョンに3Dで映し出される猫のこと。見ると撮りたくなるのだが、以下の見た目になったりするのだ。 これもおおむねシャッタースピードのせい。1/4800秒。空には雲が出ているけど、真っ昼間なのでどうしてもシャッタースピードがめちゃ上がる。そこでカメラアプリを起動し、シャッタースピードを1/250秒にして撮ったのがこちらだ。右下に日時が出ているのは……アプリの設定ミス。オフにしておくのを忘れた。 まあともあれ、シャッタースピードをぐっと落としたことで空は真っ白にトんじゃったけど、猫は落ち着いてくれたのである。 ただ快晴だとちょっと難しい。これは「ProCamera」というアプリで撮ったもの。1/250秒でも明るすぎて白っぽくなる。 この辺、シャッタースピードと絞り値(iPhoneの広角カメラはF1.5とかF1.6とかで固定なので変えられない)とISO感度の関係になってきて、慣れていないとややこしい。新宿の3D猫をiPhoneできれいに撮ろうと思ったら、真っ昼間の晴天下は避け、曇天か夕刻のちょっと暗くなったときを狙うのが吉ということだ。ちなみに、日没後だと標準カメラアプリでもシャッタースピードは落ちるので何の問題もない。 もう1つ、望遠カメラを使うという手はある。望遠カメラの方が最低ISO感度が低いとかレンズがF2.8で広角カメラに比べて暗いとか、まあいろいろな理由でシャッタースピードを落としやすいのだ。これは「ProCam」というアプリで1/120秒で撮影したもの。 そんなわけで、電光掲示板的なものを撮って「あぎゃ」となったときは、サードパーティーのカメラアプリでシャッタースピードを落として撮ってみよう、という話でした。
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