【やじうまミニレビュー】“着脱で自動ミュート”が便利なヘッドセット「eMeet HS100」を試してみた - PC Watch

オンライン会議向けデバイスを展開しているeMeetから、Bluetooth対応ヘッドセット「HS100」が発売となった。Amazonでの価格は1万3,999円だが、現在、30%割引クーポンが製品ページで適用できるほか、レジでクーポンコード「9OIU3G76」を適用するとさらに10%オフの8,399円となる。安価ながら着脱センサーを搭載しているのが特徴で、ちょっと気になったので、サンプルを送ってもらい使ってみた。

新型コロナウイルスの影響で、筆者は1年近く在宅勤務が中心となっているが、もはや手放せないデバイスとなってしまったのがヘッドセット。PC Watchではオンライン発表会に加え、編集部でも1日1回はSlackのハドルミーティングで雑談タイムがあるため、ほぼ毎日ヘッドセットのお世話になっている。

そして普段はAfterShokzの「OpenComm」という骨伝導ヘッドセットを使っているのだが、ちょっと不便なのが、雑談中に来客や荷物が届いた時と、妻に声をかけられた時。「あ~ちょっと待って下さい」と言って、Slackを開いているタブを探して開き、ミュートボタンを押さなければいけないのだ。

業務で使っているASUSの「Zephyrus G14」には、ありがたいことにマイクミュートボタンがあるのだが、これを押すとOpenComm側で「ミュートされています」というアナウンスが流れ、なぜか数秒間に1回は「プー、プー」と大きいビープ音が鳴り響く。届いた荷物をゆっくり開封したいのに、いちいちミュート解除を急かされてようで、不快なのである。

HS100なら、マイクを上にあげればマイクがミュートになる。左のハウジング中央のボタンを押すと環境音取り込みモードになるので、そのまま周りと会話もできる。その間ミュートを急かすような不快なビープ音も鳴らない。また、着脱センサーにより頭から外すだけでマイクがミュートになるので、とっさに外して周りの人と話す場合でもその話し声がオンラインに流れることはない。つまりOpenCommよりは使いやすいのではないか? と思ったわけだ。

着脱センサーによって会議中はマイクミュート(ヘッドホンとしては流れ続ける)になるほか、マイクを上げてもミュートになる。加えて、周囲騒音モードをオンにするとマイク/ヘッドホンともにミュート。さらに、ミュートボタンも用意されている。まさにミュートに特化したヘッドセットだ

というわけで、届いた後すぐPCとBluetoothでペアリングし、雑談やオンライン会議で使ってみたが、やっぱり豊富なミュート手段が便利だった。Webブラウザやエディタ、Photoshopなど多数のアプリを起動していても、ウィンドウやショートカットを一切操作することなく一発でミュートにできる。相手に「ちょっと待って下さい」と言うだけでいい。

【やじうまミニレビュー】“着脱で自動ミュート”が便利なヘッドセット「eMeet HS100」を試してみた - PC Watch

会議中に聞こえてくる相手の声に関してはまったく問題なくクリアな印象だった。遅延もかなり少ない。一方でマイクに関しては、相手に「OpenCommの方が自然」と言われてしまった。ものすごく聞こえにくいわけではないし、自身で録音して聞いてみたが問題はないレベル。あくまでもOpenCommに比べるとやや劣る、という評価だろうか。

ちなみにイヤフォンとしては環境ノイズキャンセリング機能もついているのだが、これは当てにしないほうがいい。左耳のハウジング正面のボタンを押すとノイズキャンセリングが解除になり周囲騒音モード(環境音取り入れモード)になるが、むしろ周囲騒音モードのためのスイッチだと捉えた方が正しいだろう。ちなみに周囲騒音モード時はマイクとヘッドフォンがともにミュートになる。

一応、音楽鑑賞用のヘッドフォンとしても使えるが、試してみたところややドンシャリ気味であった。このため歌だとボーカルの声がやや遠く感じられてしまう。BGMとしてヒップホップやR&B系を流すのに向いているだろう。また、ほんのわずかだが無音時のノイズも確認できる。なお、着脱センサーはメディア再生時も役立っており、頭から外すと自動的に動画や音楽再生を一時停止するので秀逸だ。

ボタンは多いが、耳につけたままでも操作に戸惑うことがない。特にタッチで操作することが多いTWSと比べると迷いが少ない

装着感は、この時期だからこそとも言えるが、それほど蒸れる印象はなく快適。締めつけ感はやや強く、特に頭のてっぺんに来るクッションがしっくりこない印象。もっとも、1時間もつけていると慣れてしまい気にならなくなった。

パッケージはeMeetらしい、シンプルながらうまくまとまっているもので、本体のほかにUSBアダプタ、USB Type-Cケーブル、キャリングケースが付属している。1万円のものだと思えばかなり手の込んだものだ。本体の質感は価格相応といったところで、高級感はない。このあたりはビジネス向けだと割り切った方がいい。

BluetoothとUSBドングル、USB有線の3種類の接続をサポートしているほか、Bluetoothはマルチポイントも対応している。これだけ豊富な接続オプションが用意されているのであれば、使えないPCはないと言っていいだろう。

製品パッケージシンプルでわかりやすくまとまっている付属品

会社ならまだしも、在宅勤務ではとっさにミュートにする機会が増えがち。HS100は、人間がそうしたとっさにミュートにしたいと思った時の行動に合わせてさまざまなミュート手段を用意しているのがいい。ちなみに同等の機能は大手の製品でもあるが、価格は決して安くない。HS100はコストパフォーマンスに優れた選択肢の1つとして挙げていいのではないだろうか。