Comply(コンプライ)TMは、イヤホンに装着する交換用のフォームチップを手がける米国のブランドとして、イヤホンマニアの間ではよく名が知られた存在だ。ここ最近のトピックとしては、「2015 International CES」でスポーツ用に開発された防水・防汗仕様の新イヤホンチップが発表されたことも記憶に新しい()。
イヤホンファンの間で高い人気を得ているコンプライのフォームチップCESではスポーツ向けに開発された新モデルが発表されたコンプライ
TMのフォームチップ製品は、独自開発の低反発ウレタン素材を採用することでフレキシブルな形状変化を可能とし、これにより個人によって形状が異なる耳穴へのフィット性を高め、同時に遮音性にも優れる点を特徴としている。これは体温によって柔らかくなるフォーム素材で、長時間装着しても違和感なく使用できることがポイントだ(コンプライ
TM製品の詳細はこちら)。今回Phile-webでは、現在同社が特別な発泡素材を使った新イヤホンチップを開発中という情報をキャッチ。Complyブランドを立ち上げた米Hearing ComponentsのPresident兼CEOであるロバート・オリヴェイラ氏に話を伺うことができた。ロバート・オリヴェイラ氏■補聴器事業や軍用のフォームチップ開発からスタートしたコンプライ
TM−−TMというブランドの概要について改めてお聞かせ下さい。ロバート・オリヴェイラ氏(以下、オリヴェイラ氏):TMを創業する前は3M社に務めており、人口内耳技術開発(※耳が不自由な方の内耳に電極を挿入して音が聞こえる感覚を与える技術)の責任者をしていました。当時、世界初の医療用人口内耳を開発したのですが、その後に3M社側から新技術の発展と推進へ取り組むことを推奨されたんです。そこで、耳や聴覚に関する最先端技術の開発で得た知見を活かし、補聴器事業を行うベンチャー企業としてコンプライ
TMブランドを立ち上げました。1986年のことでした。しばらくは3Mに在籍しながらコンプライ
TMの補聴器事業も同時に行っていたのですが、1990年に3Mを退社して自宅にオフィスを構え、コンプライ
TMの事業を独立して行うようになり現在に至ります。今回のインタビューでは、オリヴェイラ氏(左)のパートナーであるディー・オリヴェイラ氏(右)も同席した−−TM)」というブランド名も、「compliant=準拠する、あわせる」という単語からつけたものです。−−