果たして彼らのうち誰が、楽屋に用意されたケータリングを一番多く持って帰るのか――というものだ。
楽屋には、弁当やまい泉のカツサンドやミニバーガー、お菓子に飲み物と、様々なケータリングが用意されていた。
馴染み深いものもあったのだが、中には見慣れない......それでいて出演芸人からは人気の弁当もあった。
「津多屋(つたや)」と「鳥久(とりきゅう)」の弁当である。
テレビ業界では御用達
この「津多屋」と「鳥久」の弁当、ドラマやバラエティ番組の制作に携わった知人に話を聞くと、
とのこと。
「売れない芸人対抗、楽屋の弁当持って帰り王決定戦」の7人の結果を見ると、津多屋も鳥久もそれぞれ合計10個以上は持ち帰られており、芸人からも「持って帰りたい」と思われていることがわかる。
そんな業界御用達の弁当はどんな味なのか。Jタウンネット記者はまず、「津多屋」の弁当を食べてみることにした。
津多屋は、1972年に創業した仕出し料理と弁当の店。直営店は練馬区の西武新宿線上石神井駅より徒歩5分の場所にあるが、都心でも池袋と渋谷の西武百貨店で商品を購入できる。
というわけで業界御用達の味を求めて記者が向かったのは、西武池袋本店。地下1階にある「リトルシェフ」で津多屋が販売されている。
購入したのは、「水曜日のダウンタウン」の企画にも登場した「のり2段幕の内弁当」(税込1134円)。店員さんによるとかなりの人気商品のようで、
と話していた。
人気も納得! 異次元のおいしさに感動
津多屋ののり2段幕の内弁当のおかずは、季節によって変わる。今回購入した弁当には、豚の角煮、煮卵、ポテトサラダ、メカジキ麹焼き、豆腐袋煮、豚のごぼう巻き時雨煮、クリームコロッケ、明太薩摩揚げ、里芋煮、春巻、椎茸煮、大根の桜漬けの12種類が入っていた。
「ちょっと贅沢な感じの、のり弁当だろう」と筆者は少しなめてかかっていた。しかし、1口食べたところで、その考えを覆さざるをえなくなった。
どのおかずも弁当とは思えないほどクオリティが高く、温めなくともベストな味が楽しめるのだ。ほどよい甘味と濃厚な旨味のコンビネーションが襲い掛かる豚の角煮。湯葉のような美しい皮に包まれた春巻は、弁当であるにもかかわらず、心地よい堅さの食感が残っている。
数あるおかずの中でも特に驚かされたのが、メカジキ麹焼きだ。本当に自分は弁当を食べているのかと疑いたくなるほどのふっくらとした食感、食べた瞬間に身も心も包まれる優しくもしっかりとした塩味。家で焼いてもこんなハイクオリティな仕上がりにはできない。
もちろん、主役のごはんとのり、おかかのコンビネーションもやみつきになるおいしさだったが、おかずのレベルの高さは弁当の域を超え、本格的な料亭を箱にそのまま詰めてしまったかのような味わい。
これなら芸人が家に持って帰りたくなるのも頷ける。贅沢すぎる体験が待っていた。