多くのハイテク製品は安くありません。
新しいMacBook Airは10万円以上もしますし、iPhone 13 ProやGalaxy Z Flip3もそのぐらいします。AirPodsのように10万円もしないデバイスでも、かなり高価で、すぐに数が増えてしまいます。
もっと安い代替え品が山ほどあるのは当然です。毎回、最高級のハイテクギアを買えとは言いませんが、お買い得に見えても、話がうますぎて信用できないものがあるのも事実。
それでも、品質が同じぐらいに見えるものを少ない金額で手に入れられるのは魅力的です。もっとも、そういうガジェットはゴミ同然であることが多いのですが。
低価格のハイテク製品がすべてダメだと言うつもりはありません。出費を減らしたいなら、ほかにもたくさんの選択肢があります。
私が言及しているのは、誰も聞いたことがないようなブランドの製品のことです。近所の店の1番下の棚に置かれていたり、Amazonで何十種類ものバリエーションがあったりするような製品のことです。
底辺のガラクタが…おや、すごい! たったの1000円? 買ってみようかな。いや、ダメですよ。たとえ1000円でも、払う価値はありません。
新しい製品を手に入れた瞬間は、掘り出し物を手に入れた気がします。
高額なハイテク製品を買うときにつきものの罪悪感もありません。たしかに品質は劣るかもしれませんが、桁違いの節約になるので我慢できます。
その瞬間をできるだけ長く味わってください。なぜなら、幸せでいられる瞬間もこれが最後だからです。
廉価なハイテク製品を購入すると、たいていは失望に終わります。そういう製品は、品質や耐久性を考慮してつくられているわけではないからです。
1番安いヘッドフォンを買えば、おそらくひどい音質でしょう。でも、いいんです。どうせ1、2週間しかもちませんから。
急に、そんなヘッドフォンはそれほどお買い得に見えなくなります。そして、それに伴う環境への負荷を考えると罪悪感を感じざるを得ません。
市場に出回っている同等のブランドのデバイスよりも安いものがあるのには、理由があります。
企業は、優れた素材や適切なデザインを使用するといった細かいことにこだわらず、計画的に陳腐化させることで手っ取り早く利益を得ようとすれば、大幅にコストを削減できるからです。
はっきりさせておきたいのですが、私がここで話題にしているのは、特売のハイテク製品のことであり、ミッドレンジや格安の製品のことではありません。そこには大きな違いがあります。
品質を重視する企業が、別の自社製品や市場に出回っているほかの製品よりも低価格で製品を製造したとしても、それが本質的に悪いわけではありません。
たとえば、25ドル(約2500円)の優れた本物のワイヤレスイヤホンを推奨することだってあります。その好例が、Appleの紛らわしい名前のiPad(第9世代のiPad)です。
単に「iPad」と呼ばれるiPadは、同社のエントリーモデルであり、価格はiPad Airのほぼ半額で、3万6800円というのは、iPadとしてはかなりの安さです。
そして、これはすばらしい製品です。Appleが販売しているiPadの中で最速ではありませんし、市場でもっとも優れたディスプレイを搭載しているわけでもありません。
しかし、iPadはiPadであり、iPadOS 15を搭載し、Apple Pencilやそのほかのスマートアクセサリーと連携します。パワーユーザーやプロフェッショナルでない限り、このiPadがあれば十分です。
たしかにこのiPadは「安い」と言えるかもしれませんが、私の「安いハイテク製品」の定義には当てはまりません。
このような例は多くの企業に見られます。約6000円のAmazon Fireタブレットはベストではありませんが、間違いなく使えますし、機能も優れています。
また、新しいAirPodsに1万7800円使う代わりに、Jabra Eliteのイヤフォンを9000円で購入したり、驚くほど素晴らしいSOUNDPEATSのモデルを約4000円で購入することもできます。
ほかのハイテク製品を購入するときと同様に、迷ったときにはリサーチをしましょう。
複数のソースのレビューをオンラインでチェックしてください。レビュアーがその製品のスポンサーになっていないことを確認しましょう(そして、Amazonのレビューを過信してはいけません)。
そのハイテク製品に関するさまざまな意見を参考にすることで、十分な情報に基づいた判断をすることができ、不良品を買わずに済みます。
Amazonのレビューが信用できなくなった理由
欲しいものがあまりにも高価な場合は、評判が良くてお財布に優しい製品を探してみましょう。また、最初に目にした理想的な価格帯の製品に飛びつかずに、比較することが大切です。
数多くの製品を比較すると、安価な製品を選ぶことで何を犠牲にすることになるかわかるので、自分のニーズに合ったより良い決断を下すことができます。
もしかしたら、今は購入せずに、もっと高価な製品を買うために貯金したほうがいいと思うかもしれませんし、ある製品がほかの製品よりもはるかに高価な理由は、ブランド認知度だけだとわかるかもしれません。
「うわ! すごく安い!」と叫んでTargetで買ったヘッドフォンを捨てたり、ガソリン代以下の値段でAmazonから無名のタブレットを注文する前に、この記事のアドバイスを思い出してください。
読者の皆さんが、ゴミ処理場行きのデバイスではなく、支払う金額に見合ったデバイスを手にしてくれることを願っています。
Source: TIME, GIZMODE, Amazon(1, 2)