「iPhone 12に最適」なMagSafe対応モバイルバッテリー決定戦! 開始っ!

あ、もうiPhone 13出そうですけどね。MagSafe 2.0なんて話もあるんですけどね。

日本時間では15日午前2時から開催される秋のApple Event。iPhone 13が発表されるは…ず。そんなタイミングでiPhone 12に最適なMagSafeモバイルバッテリーを探してみました。一瞬先は未来、数日先なんてすっごい未来、未来のことはわからない! てことで、未来のiPhone 13を語る前に、今あるものにじっくり向き合ってみました。バッテリー勝負を担当したのは、米GizmodoのLiszewski記者です。


去年秋、iPhone 12にMagSafe充電が追加。かつてラップトップで使っていたMagSafeの方がイノベーション的色は濃かったなぁとは思いつつ、IPhone 12のMagSafeの最大の魅力はワイヤレスだということ。ケーブルなしは正義。使い勝手良し。気がつけばすでにMagSafeバッテリーいろいろあります。どれがオススメなんだろ?

MagSafe対応のワイヤレスモバイルバッテリーを、自分でテストしてみました。最高バッテリーを求めて候補に挙がったのは4つ。探せばもっといろいろ安いバッテリーもありますが、今回はiPhone 12にダメージを与えるリスクのない、信頼できるメジャーどころから選びました。内ひとつはApple(アップル)純正です。

・アップル MagSafeバッテリーパック(99ドル:1万1800円)・Zens Magnetic Dual Powerbank with stand(80ドル前後:約9,000円)・Mophie Snap+ Juice Pack Mini(50ドル:約5,500円)・Anker PowerCore Magnetic 5000(55ドル:3,990円)

2020年にiPhone 12シリーズでデビューしたMagSafe。iPhone 12に内臓された輪っかの磁石、Qi規格のワイヤレス充電コイルに仕込まれています。磁石を活用する利点はふたつ。ひとつは正しく充電するため。端末を置くべき場所に磁石の力でピタっと収まりやすく、結果、効率的に充電できる。もうひとつは単純にアクセサリや車内マウントなどに取り付け・取り外ししやすい。

MagSafe対応アクセサリは、アップル公式からもカラフルなレザーウォレット(カードケース)が出ています。

iPhoneにケースつける派・つけない派、どちらもその理由のひとつに見た目があるはず。iPhoneそのもののデザインを楽しみたいか、ケースのかわいさを楽しみたいか。なので、端末にくっつくバッテリーの見た目が気になるのも当然。

先にいいますが、ベストデザインカテゴリのトップはいきなり2機種になっちゃいました。どちらも良くて、どっちを選ぶかは完全に個人の好みによるところが大きいので。デザイン、サイズ、形、表面加工を考えた結果、アップル MagSafeバッテリーパックとMophie Snap+ Juice Pack Miniがトップタイ。

アップル好きでアップル端末・アクセサリで固めている人は、悩む必要なく公式のアップル MagSafeバッテリーパックで。リンゴマークもついてるし(充電中は見えないけど)、ミニマルなデザインは間違いなくiPhoneにフィットします。ただ、真っ白なので、今回使ったiPhone 12 Proのカラバリだとバッテリーが目立ってしまう。一方でMophie Snap+ Juice Pack Miniの布地ぽい表面加工は手触り良くて、iPhone 12シリーズのカラバリ(ダーク系)ともなじみがいいです。これは、目立たせたいか、一体化させたいかという完全に好みが分かれる話でどちらでもあり。

アップル MagSafeバッテリーパックは、今回候補の4つの中では最もコンパクト。使用したのはiPhone 12 Proですが、iPhone 12 Miniでも収まり良く使えるようにデザインされています。Mophie Snap+ Juice Pack Miniは、アップルよりもちょっと大きいものの厚さはほぼ同じ。ただ、iPhone 12 Miniになるとサイドがちょっとはみ出してしまいます。また、miniだとカメラを使いたいときときはバッテリー外さないとだめ。つまり、この時点でiPhone 12 miniユーザーは、アップル MagSafeバッテリーパック一択になりますね。

勝者:トップタイでアップル MagSafeバッテリーパックとMophie Snap+ Juice Pack Mini!

ワイヤレスモバイルバッテリーにスピードを求めるというのもちょっとナンセンス。スピード重視ならワイヤレス以外のソリューションにすべき。ワイヤレスの便利さと引き換えにするのはまずスピード。つまりワイヤレスモバイルバッテリーにおいて、スピードの優先度は低いと考えています。

「iPhone 12に最適」なMagSafe対応モバイルバッテリー決定戦! 開始っ!

アップル公式のMagSafeワイヤレス充電器を使った場合、iPhone 12の充電スピードは最大15W。これがZens Magnetic Dual PowerbankとMophie Snap+ Juice Pack Miniでは7.5Wにまで下がります。アップル MagSafeバッテリーパックとAnker PowerCore Magnetic 5000だと5W。正直、ワイヤレスモバイル充電器なので、どれもこんなもんだろうという数字で悪くはないと思います。

※ワイヤレス充電スピードは、プラグイン状態ならアップすると思います。今回はモバイル性を重視して、プラグインはせず。

勝者:Mophie Snap+ Juice Pack Mini!

キャパ=容量です。Anker PowerCore Magnetic 5000とMophie Snap+ Juice Pack Miniは、充電切れのiPhone 12 miniをフル充電にできるキャパあり。Mophieはアップルと同じソリューションで、AnkerはiPhone 12ではフル充電ではなく95%マックスということになっています。今回の4候補の中では、アップル MagSafeバッテリーパックが最も高額にも関わらずキャパは最小。これは、iPhone 12 miniでもはみ出さないというサイズ感を重視したのが原因かな。結果、iPhone 12 Pro Maxを充電すると55%までしか行かず。

ワイヤレス充電は、効率良く充電できているのか、使用環境も関わってくるので一概にはいえません。一般的には、端末を置いてその上にワイヤレスモバイルバッテリーを載せるというのがベストかと思います。何よりもキャパを重要視するならば、 Zensのマンモス10,000mAhバッテリー(MagSafe対応)ならiPhone 12全モデルフル充電できますけどね。

勝者:Mophie Snap+ Juice Pack Mini!

基本、出先で充電できれば十分なモバイルバッテリーですが、そこにちょいちょいプラス機能がついているものがあります。Mophie、Anker、Zensのバッテリーは、ボタンを押すとLEDが光りバッテリー残量が見やすいという機能があります。また、電源ボタンでオン・オフができるのも効率的。ただ、iPhoneにくっつけておいても、オンにしないと充電されないので、うっかりミスが起こる可能性はあり。

アップル MagSafeバッテリーパックはここがちょっと違って、電源ボタンはなく、端末とくっつけると自動で充電スタートする仕組み。バッテリーにLEDがついて残量を教えてくれますが、iOS 14.7端末ならばiPhoneのロック画面でもバッテリーパックの残量確認ができます。Today Viewやホーム画面のiOSのバッテリーウィジェットからもバッテリー確認可能。

当然と言えば当然ですが、iPhone 12シリーズとアップル MagSafeバッテリーパックは、連携が非常にスムーズでユーザー体験はシームレス。高いだけあって、4候補の中では使い勝手は最もいいです。

バッテリーの充電方法もアップル MagSafeバッテリーパックだけ異なります。他3機種がバッテリー下部のUSB-Cポートとアダプタをつないで充電する一方、アップル MagSafeはLightningケーブルで。正直、USB-Cケーブルにしてほしいのですが、ここはやっぱりアップル製品あるある。

テストではiPhone 12 Proを使ってますし、今回の対決のゴールはiPhone 12シリーズに最適なモバイルバッテリーではありますが、(当たり前だけど)iPhone 12以外も充電できます。イヤホンケースやアップルじゃないスマホもワイヤレス充電可能。また、Mophie、Anker、ZensのバッテリーはUSB-Cケーブルで有線充電も可能。アップル MagSafeバッテリーパックはこれはできませんが、代わりに(と言っちゃなんですが)リバース充電ができます。iPhone 12がLightningケーブルで充電中であれば、端末からモバイルバッテリーへの充電が可能。

ちなみに、磁石によるくっつき度はアップル MagSafeバッテリーパックが一番強力に感じました。

Zens Magnetic Dual Powerbankには、他の3つにはない強みがあります。それは両面ワイヤレス充電可能ということ(MagSafe対応は片面のみ)。iPhoneとAirPodsなど、端末ふたつでバッテリーをサンドイッチすれば一緒に充電できるのです。その分、バッテリー自体がちょっと分厚くなってますけど。あとは、ミニスタンドがついてるのも個性。充電しながら画面が見やすい! ただ気になる点として、スタンド使って充電しているとiPhoneの重さと角度のせいか、MagSafeのマグネット位置がちょっとずれちゃうんですよね。なので、充電だけで考えると効率悪いのかも。

候補4つの中では最も高額で、かつLightningケーブルもう嫌!とは思いつつ、それでも機能性に優れているのは、やっぱりアップル MagSafeバッテリーパック。iPhone 12との相性が抜群です。

勝者:アップル MagSafeバッテリーパック!

勝者:アップル MagSafeバッテリーパック!

やっぱり公式が強かった。4候補の中で一番高いけど、一番容量が小さいけど、バッテリーの色と端末の色が全然マッチしないけど、でも、やっぱりiPhone 12にはアップルMagSafeバッテリーパックが合う! ベストMagSafe対応モバイルバッテリーではなく、あくまでもiPhone 12シリーズのためのMagSafe対応モバイルバッテリーとしては、アップル MagSafeバッテリーパック。

勝者の鍵となったのは、まずiOS上でiPhoneから端末&バッテリーの両方の充電残量が確認できること、くっつけるだけで充電スタートするところ。あとは設定でOKにしないと、充電キャパが90%なところもいいと思いました。20W+電力があれば、iPhone 12/12 Pro なら最大充電スピード15Wの恩恵を受けられるので、これができれば価格的にもありかなと。

次点:Mophie Snap+ Juice Pack Mini

モバイルバッテリーに1万円超はツライという人の気持ちもわかります。iPhone 12ユーザーにアップル純正の次にオススメしたいのが、Mophie Snap+ Juice Pack Mini。ほぼ半額で充電スピードは7.5W、容量は5,000mAh。USB-Cで有線チャージという選択肢があるのもいいし、デザインも無難。iPhone 12 miniユーザーは、ちょっと端っこはみ出しちゃうとこだけご了承ください。

最後にもう一度、今回のおすすめはあくまでもiPhone 12を使った場合。iPhone 13? それはまた別のお話、かもね。