ついに、iOS 15.4ベータ1で「マスク姿でiPhoneのFace ID解除」がApple Watchなしで出来る機能が追加されました。が、この機能はiPhone 12シリーズ(2020年発売)とiPhone 13シリーズ(2021年発売)に限られることが明らかとなりました。
米9to5Macのテストによると「マスクしたままFace ID使用」機能はiPhone 12 mini、iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 13 mini、iPhone 13、iPhone 13 Pro Maxで利用できるそうです。それ以前のiPhone XやiPhone XS、iPhone 11では使えないことが確認されました。
またiPad側では(iPadOS 15.4ベータ1)、iPad Pro(2018)で本機能がサポートできないと検証されたと述べられています。具体的に言及はされていませんが、2019年以降のモデルでは利用可能になっている模様です。
アップルの説明では、マスクを着けた状態でFace ID認証するために「iPhoneは目の周りのユニークな(その人固有の)特徴」をスキャンしているとのことでした。ここから9to5Macは、従来のFace ID認証よりも多くのリソースを消費する処理のため、新しめのiPhoneとiPadに限定されていると推測しています。
なぜ、iPhone 12以降に限られているのか。有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)ShrimpApplePro氏は「新型のTrueDepthシステムのためです。アップルはiPhone 12でロック解除できる角度が広がったと宣伝していましたよ」とコメントしています。
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つまり12以降では顔認証を実現するTrueDepthカメラの性能が改善されており、目の周りの特徴だけで認証しながら十分なセキュリティを確保できるようになったと示唆しているようです。
やはり有名リーカーのJon Prosser氏は、iPhone 13発表前に「マスクしたまま、あるいはメガネが曇った状態でもロック解除できるFace IDハードウェアをテスト中」と伝えていたことがあります。
そこではiPhone 12にフィットするケースにFace IDカメラが仕込まれていました。が、アップルはiPhone 12以降の改良版TrueDepthカメラであれば、外付けハードなしでも「マスクしたままロック解除」ができると判断したのかもしれません。
かたやiPhone 11以前のFace ID対応iPhoneでは本機能が使えないわけですが、iOS 14.5とwatchOS 8.4以降ではApple Watchによるロック解除が可能です(Apple Payなどの本人確認はできませんが)。「マスクしたままロック解除のためにApple Watchを買ったのに」という声も聞こえてきましたが、今後もApple WatchはiPhoneの過去モデルとともに活躍することになりそうです。
Source:9to5Mac