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(写真:PHILE WEB)
つい忘れてしまいがちですが、電化製品はいつか故障するもの。原因は落下や落雷などによる事故もあれば、部品の経年劣化のように文字どおり寿命を迎えることもあります。修理できればよし、できないとなるとオブジェにするかサヨナラするかの二択です。有機ELテレビの廃棄には落とし穴がテレビが故障してサヨナラしなければならなくなった場合には、家電リサイクル法に従い処分する必要があります。テレビはいわゆる家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)のひとつで、ブラウン管や液晶/プラズマテレビが該当します。粗大ゴミとしての処分はNG、小売業者など決められた業者に引き渡さなければなりません。しかし、家電リサイクル法が定めるテレビの処分方法にはいくつかの例外が。バッテリー駆動式テレビなど小型のものは対象外で、TVチューナーを搭載しないパソコン用モニターは資源有効利用促進法に基づき処理することになります(自治体によっては小型家電リサイクル法扱いのことも)。さらに、あの薄型テレビは家電リサイクル法でも資源有効利用促進法でもない、別の方法で処分しなければなりません。その薄型テレビとは...有機EL(OLED)テレビ。2022年1月現在、有機ELテレビは家電リサイクル法の対象ではないため、液晶テレビやプラズマテレビとは扱いが異なるのです。有機ELテレビはここ数年で売れ行きを伸ばした製品ですから、廃棄対象となるのは当分先のことと考えられますが、もし修理困難なレベルで故障し廃棄処分しなければならないとしたら、居住する自治体の窓口に相談してみましょう。なお、環境省の関係機関では、有機ELテレビの扱いについて検討し始めているため、将来のことはそれほど心配しなくてよさそうです。
海上 忍
最終更新:PHILE WEB