<京都・磐田>前半45分、VARの結果、主審にレッドカードを提示される京都・上福元(撮影・後藤 大輝)
◇明治安田生命J1第3節 京都1―4磐田(2022年3月5日 サンガS) 明治安田生命J1第3節は5日、1試合が行われ、京都はホームで磐田に1―4と惨敗。0―1の前半アディショナルタイムにはGK上福元直人(32)がVAR判定によって一発退場。この判定がネット上で物議を呼び、ツイッターでは直後に「DOGSO(ドグソ)」が国内トレンド1位まで浮上した。【写真】前半45分、京都・上福元にレッドカードを提示する井上主審 開幕後2試合のセーブ率が驚異の92・3%をマークしたGK上福元は、この日も前半7分にMF鈴木の強烈なシュートをファインセーブ。いきなりチームのピンチを救うと、同20分には相手GKからのロングボールをハーフウェーライン付近まで飛び出し頭でクリア。このこぼれ球を無人のゴールへシュートを打たれるも、必死に戻ってペナルティーエリア手前で再び頭でクリア。GKが立て続けにフィールドで2回連続頭を使ってクリアするという“超攻撃的”な守備に相手サポーターまでもザワつかせた。 だが、この積極的な姿勢が裏目に出てしまう。前半アディショナルタイム、スルーパスによって右サイドを抜け出してきたFW杉本をペナルティーエリアから飛び出し激しいチャージによって止めるとファウルの判定。主審からはイエローカードを提示されたが、ここでVAR判定が入って最終的には主審がオンフィールドレビューで直接確認。すると主審はイエローカードを取り消しレッドカードを提示。京都は残り45分を10人で戦わなければならなくなった。 この判定に対しネット上では「カバーのDF1人いても当然、手は使えないし、ゴールはガラ空きだったので、私はDOGSOの4要件を満たした正しい判定だと思います」「健勇の持ち出しが極端に外に行ってる訳じゃなくて無人のゴールにそのままシュートできたんだからDOGSOでいいでしょ」「DOGSOの4要件は微妙だけど明らかな決定機阻止しなんだからレッドでも驚きはない」「やっぱりゴールがガラ空きの場合はDOGSOの条件に満たされるのではないでしょうか」など主審の判断を支持するコメント。 その一方で「上福元のDOGSOいま見たけどこれはプレーの方向要件をちょっと広く解釈し過ぎじゃないか?」「何とも難しいジャッジのシーンだけどDOGSO要件満たしてたのかなぁ」「これDOGSOは厳しいと思ったなー」「えーボールの方向がゴール向いてないやんけ…あれでDOGSOなん?」など疑問の声も上がった。 非常に意見の分かれるプレーとなったが、磐田や新潟などでプレーしていたMF成岡翔氏(37)は自身のツイッターで「非常に難しいシーンだなぁ。ゴールから少し離れていくようなコントロールだったから尚更ね。ただ接触なければ入れ替わってすぐ無人のゴールへシュートできるような状況だったから、退場に変わったんじゃないか。DOGSOね」と指摘していた。 ▼DOGSO(ドグソ) DOGSOとは「Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity」を略した言葉で、「決定的な得点の機会の阻止」という意味。この用語は2018年の日本サッカー競技規則から登場。DOGSOには下記4つの条件があって、1つでも当てはまらなければDOGSOとはならない。(1)プレーの方向(攻撃側がゴール方向を向いているか)(2)反則した場所とゴールまでの距離(3)守備側競技者の位置を数(4)ファウルをされなければ攻撃側がボールをキープ、またはコントロールできていた可能性